徳川大坂城模型制作記事の続きです。
山里丸の雁木を作っているのですが、東菱櫓櫓台の形状について決着をつけなければならない段階です。最初の写真は左に山里門を内側から見たものです。中央の折れ曲がった新しく積まれた雁木は、平成23年に大阪市教育委員会等が発掘調査して判明した旧状に復元されたものです。(素晴らしいではありませんか。)
大坂城を訪問するたびに雁木の高さを測るクセがついてしまっていて、駅や、家の階段を上がるだけで「ここは1段25cmぐらいかなあ」と思うようになってしまいました。
ここの雁木は1段27㎝程度でして、写真からは10段積に見えますが地面に1段埋もれています。なので基本が11段(高さ2m97cm)で本丸石垣に近づくにつれて徐々に埋もれていくようになっています。現状石垣のふもとでは7段になっています。(写真中央に女性が写っていて、なんで私を撮るのって顔をされています。「別にあなたを撮りたいんじゃなくて、あなたの横の菱櫓の石垣パターンと雁木の埋もれ具合をとりたいのですー」とは言わず、顔をボカシてます)
前回、山里丸東面の建物長さを国会図書館蔵「大坂御城絵図」から27間(約53.17m)と割り出してみましたが、実は「大坂御城御本丸并御殿絵図」の方では25.5間と見えるところでして、すると約50.2mでずいぶん差があります。こうなると現地調査に行きたくなります。グーグルアースで計測してみると50.23mなどの結果が得られるところです。グーグルの計測は、まあまあ正しい数値が出てくるのでこちらでいくべきなのでしょう。
さてさて、菱型になっていない菱櫓台の問題ですが、「大坂御城絵図」では東西面7間、南北面6.5間と、「大坂御城御本丸并御殿絵図」のほうでは、東西面7間、南北面6間と見えますね。もちろん菱型(平行四辺形)なので、建物の短い方の幅は、図面上で作図してみると約10mとなるところです。
現状残っている櫓台にこの幅があれば、そのまま菱櫓が入るのですが、私の持っている図面で8m60cmで幅が足りません。グーグルアースでは約9mと出てきます。(惜しいです。やっぱり櫓台を膨らませるしかないのでしょうか)
逆方向からの写真ですが、先ほどの女性はどいてくれないようですね。