徳川大坂城模型制作(大坂諸絵図はおもしろい)

 徳川大坂城模型制作記事の続きです。せっかくのゴールデンウィークでもあるので、先に進まねばなりません。迷っている天守台敷石問題ですが、以前から参考にしている大坂諸絵図廿九御天守台図の実物を閲覧するために大阪市立中央図書館にいってきました。

 自宅から高速で1時間強というところで、図書館の駐車場も空いていて、スムーズに閲覧することができました。もちろん貴重図書ですから、書類での申請が必要です。ところで以前引用させていただいた松岡利郎先生の「大阪城の歴史と構造」掲載の絵図とは、同じ内容ですがどちらかが写しであるようです。中央図書館蔵の絵図は、くずし字でなく読みやすいもので確認できなかった文字も判読できました。

 ただし、ひょっとしたらなにか地面に関する記述でないかと期待していた文字は「小天守」とあるのみでした。着色部分は大天守内、天守登口石段横と同様の水色で、「芝」と記載とあるところと同じ色ではあるのですが・・・表面は土のままで雑草がはえていたのか?うーんやっぱり解けないですね。

 もちろん、いろいろと興味深い点も見つけています。私は天守台東側地表面(この絵図の下側)は、西側よりも1メートル程度高いのではないかと考えていますが、天守台から東へカギの字に「溝」が記載されています。入口手前に「橋」まであるのですから、この溝、ある程度幅もあったのでしょう。天守台に降った雨水は、小天守登口石段の踊場下に石樋があり、図の「砂溜」に水が落ちて、埋設の水路を通って、この溝に流れ込むようになっていたものと考えられます。しかし、地面高が高いのにこの東方向へ流すとすれば、深く溝が掘ってあったと考えられます。

 それとも、この「芝」と記載のある水色部分も含め天守入口までの四角い部分が周囲より地表面が高くなっていて、南辺に柵をかけて仕切り、周囲を回り込むように溝が掘られていたのかもしれません。ちょうど、上りか下りか不明ですが、左下に石段らしきものも描かれています。このあたりを模型化しないと値打ちが無い訳です。あれこれ考えているとおもしろいのですが・・・模型制作作業は進みません。(これも楽しみなので、あしからず)

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